事例紹介
ニッチな分野で発展してきた企業を承継・アナログ技術とDXの融合で更なる発展を目指す
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M&A
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株式会社ウェザーコックは、1977年創業・1984年会社設立。博物館・科学館・図書館等の文化・教育施設のモニュメント、展示物、各種模型の企画・デザイン・設計・制作・設置を行っています。身近な例では道の駅のジオラマや地形模型、カラクリ時計などの制作も行っており、ニッチな分野での技術力で全国に販路を拡大しています。
山本真裕前社長・山本一枝前専務が、後継者をどうするか今後の方向性を検討している時に、山本前専務が北海道中小企業家同友会の研修に参加、当センターが講師を行っていたことを契機に相談、M&Aを目指すこととし引継ぎ先を探すこととなりました。山本前社長は、引継ぎ相手には、全国の顧客への企画・提案力に加え、最新技術を提案するための情報力、社員の技術力を引き出すマネジメント力も望んでいました。
ちょうど、IT企業を経営している株式会社クラッソの山崎記敬社長が新たな事業展開を模索しており、当センターがマッチング。山崎社長は、IT関連事業で技術者のマネジメント経験が豊富であったこと、山本前社長と産官学連携などで共通の人脈があったことなど、お互いに想いを共有化できたことからスムーズに話し合いが進みました。当センターでは、専門家派遣で法的観点などから助言を行うなど、M&Aの交渉ステップに伴走して支援してきました。そして、2024年10月に山崎社長が株式譲渡を受け、会社を引き継ぎました。
山崎社長は、山本前社長の経営理念を引き継ぎ、模型制作など特有のノウハウをもった人材・培ってきた技術をフルに活用しつつも、デジタル技術に精通していることから、DXを活用したマネジメント強化を図り、更なる事業発展を目指しています。
特有の技術力と人材を有しニッチな分野でキラリと光る企業を、IT企業経営でマネジメント経験豊富な後継者に引継ぐことで、模型制作というアナログ技術とDX化の融合による今後の展開が期待される事例です。